アイツと、読書と、音楽と

ひと知れず されど誇らかに書け

2023-01-01から1年間の記事一覧

岡村ちゃんデビュー記念日おめでとう!懐かしい企画を発掘しました

本日我らが岡村ちゃんのデビュー記念日でございます。元気に活動してくれるということが、当たり前のことじゃないと痛感させられた2023年でした。 2016年、デビュー30周年の際に我が岡村人生で一番張り切っておこなったアンケート。「岡村ちゃんなら、これち…

「春風亭一之輔のおもしろ落語入門」

春風亭一之輔のおもしろ落語入門 作者:春風亭 一之輔 小学館 Amazon 始まりは神田伯山の伯山ティービィーから。 松之丞が六代目神田伯山になった日【全30回】 - YouTube 松之丞時代からラジオを聴いていて、一度独演会にも行きました。講談に興味を持つとは…

「シャイロックの子供たち」映画、そして原作本

自分の作品が映画化される時には、全く関わらないという作家の方も多いと聞きます。自分の手から離れたら、それはもう別の作品だと。しかし、今回の映画、特に主人公について「池井戸先生が“こういう西木もあるんじゃないか”と意見をされたみたいで、自分に…

映画「エゴイスト」、そして原作本を読んで

映画館で予告を観た時から、絶対観ようと決めていた。その時点では、純粋で単純な同性愛の恋愛映画だと思っていた。しかし、心に引っかかったのが、ほぼメイクなしの阿川佐和子の姿だった。鈴木亮平と宮沢氷魚、長身の二人に挟まれ、小柄な阿川佐和子の存在…

「取り扱い注意」佐藤正午

ジグソーパズルのようである。 まず四隅を見つける。その周辺を固めていく。じわじわと内側へ。四苦八苦の後に、突然バタバタと隙間にパズルがはまっていく。その爽快感! 佐藤正午は、作家が好む作家だと聞く。私の記憶が確かなら、宮部みゆきや伊坂幸太郎…

「シーソーモンスター」伊坂幸太郎

文芸誌「小説BOC』の創刊にあたり、8組の作家によって紡がれた「螺旋プロジェクト」の一作。 というのは、読後知った情報。このことを知らず単体で読んでも面白さは保証する。 伊坂幸太郎が描くのは昭和後期、いわゆるバブル期、そして近未来の二作。一見繋…

「氷の海のガレオン/オルタ」木地雅映子

あの頃の私に読ませてあげたかった。 自分に似た生きにくい子供が出てくる作品と出会うと、そんな風に思っていた。しかし、果たして当事者であった頃の自分は、客観的に本を読むことで自分を宥めることが出来ただろうか。 もしかしたら今なのかもしれない。…

「伝える準備」藤井貴彦

私が一番印象に残っているのは、ある「声」だ。神田沙也加さんの悲しい出来事の際、火葬場で神田正輝・松田聖子の二人がカメラの前に姿をあらわすという驚くべき情報が入り、その後画面が切り替わり、両親が愛娘のお骨を抱いて報道陣の前に立った。その瞬間…

「私のことならほっといて」田中兆子

子供の頃から、なるべく心に蓋をして日々を過ごしている。感情的になった後のことを考える可愛げのない子がそのまま大きくなってしまった。 久しぶりにその蓋に隙間をあけるような出来事があり、隙間を大きく一度あけてもらうように自分から会いに行った人が…

「もう死んでいる十二人の女たちと」パク・ソルメ

平坦な道を歩いているつもりが、いつの間にか逸れ、思わぬところで躓く。歩くリズムが狂い始め、見知らぬ路地へと迷い込んでしまう。パク・ソルメの短編集は、奇妙なリズムを刻む。始まりの「そのとき俺が何て言ったか」で起きる唐突な暴力。「海満」という…

2023年1月購入本

月末に近所の大型書店ではポイント3倍DAYを実施する。それに合わせて予約しておいたり、長い時間彷徨いて本を購入することにしている。 今回のポイントDAYに購入したのは以下の3冊。婦人公論は、今月いくつかの雑誌に掲載された宮本浩次インタビューの中で…