アイツと、読書と、音楽と

ひと知れず されど誇らかに書け

岡村ちゃんデビュー記念日おめでとう!懐かしい企画を発掘しました

本日我らが岡村ちゃんのデビュー記念日でございます。元気に活動してくれるということが、当たり前のことじゃないと痛感させられた2023年でした。 2016年、デビュー30周年の際に我が岡村人生で一番張り切っておこなったアンケート。「岡村ちゃんなら、これち…

「春風亭一之輔のおもしろ落語入門」

春風亭一之輔のおもしろ落語入門 作者:春風亭 一之輔 小学館 Amazon 始まりは神田伯山の伯山ティービィーから。 松之丞が六代目神田伯山になった日【全30回】 - YouTube 松之丞時代からラジオを聴いていて、一度独演会にも行きました。講談に興味を持つとは…

「シャイロックの子供たち」映画、そして原作本

自分の作品が映画化される時には、全く関わらないという作家の方も多いと聞きます。自分の手から離れたら、それはもう別の作品だと。しかし、今回の映画、特に主人公について「池井戸先生が“こういう西木もあるんじゃないか”と意見をされたみたいで、自分に…

映画「エゴイスト」、そして原作本を読んで

映画館で予告を観た時から、絶対観ようと決めていた。その時点では、純粋で単純な同性愛の恋愛映画だと思っていた。しかし、心に引っかかったのが、ほぼメイクなしの阿川佐和子の姿だった。鈴木亮平と宮沢氷魚、長身の二人に挟まれ、小柄な阿川佐和子の存在…

「取り扱い注意」佐藤正午

ジグソーパズルのようである。 まず四隅を見つける。その周辺を固めていく。じわじわと内側へ。四苦八苦の後に、突然バタバタと隙間にパズルがはまっていく。その爽快感! 佐藤正午は、作家が好む作家だと聞く。私の記憶が確かなら、宮部みゆきや伊坂幸太郎…

「シーソーモンスター」伊坂幸太郎

文芸誌「小説BOC』の創刊にあたり、8組の作家によって紡がれた「螺旋プロジェクト」の一作。 というのは、読後知った情報。このことを知らず単体で読んでも面白さは保証する。 伊坂幸太郎が描くのは昭和後期、いわゆるバブル期、そして近未来の二作。一見繋…

「氷の海のガレオン/オルタ」木地雅映子

あの頃の私に読ませてあげたかった。 自分に似た生きにくい子供が出てくる作品と出会うと、そんな風に思っていた。しかし、果たして当事者であった頃の自分は、客観的に本を読むことで自分を宥めることが出来ただろうか。 もしかしたら今なのかもしれない。…

「伝える準備」藤井貴彦

私が一番印象に残っているのは、ある「声」だ。神田沙也加さんの悲しい出来事の際、火葬場で神田正輝・松田聖子の二人がカメラの前に姿をあらわすという驚くべき情報が入り、その後画面が切り替わり、両親が愛娘のお骨を抱いて報道陣の前に立った。その瞬間…

「私のことならほっといて」田中兆子

子供の頃から、なるべく心に蓋をして日々を過ごしている。感情的になった後のことを考える可愛げのない子がそのまま大きくなってしまった。 久しぶりにその蓋に隙間をあけるような出来事があり、隙間を大きく一度あけてもらうように自分から会いに行った人が…

「もう死んでいる十二人の女たちと」パク・ソルメ

平坦な道を歩いているつもりが、いつの間にか逸れ、思わぬところで躓く。歩くリズムが狂い始め、見知らぬ路地へと迷い込んでしまう。パク・ソルメの短編集は、奇妙なリズムを刻む。始まりの「そのとき俺が何て言ったか」で起きる唐突な暴力。「海満」という…

2023年1月購入本

月末に近所の大型書店ではポイント3倍DAYを実施する。それに合わせて予約しておいたり、長い時間彷徨いて本を購入することにしている。 今回のポイントDAYに購入したのは以下の3冊。婦人公論は、今月いくつかの雑誌に掲載された宮本浩次インタビューの中で…

岡村靖幸「美貌の彼方」inカルッツ川崎に行ってきた

以下、セットリストに関するネタバレを含みます。 さて岡村だ、岡村ちゃんだ、岡村靖幸だ。私もブログを書かなくなってから久しいが、さすがに今回の「美貌の彼方」ツアーは備忘録として書き残しておきたい。 本当なら、私は千穐楽のチケットしか持っていな…

宮本浩次「ROMANCE」を聴いて

「何度も歌うと上手になってっちゃうんですよね。」インタビューで宮本は、アルバム12曲中6曲がデモテープの音源をそのまま使っている理由をこう語っていた。 宮本浩次キャリア初のカバーアルバム「ROMANCE」は、間違いなく今まで数多出されたカバーアルバム…

SONGS「岡村靖幸」が、稀にみる神回だった件

さて岡村だ、岡村ちゃんだ、岡村靖幸だ。 あまりのネタの宝庫に、いったい何から書き出せばいいかわからなくなるほど、7月25日のSONGSは猛烈だった。 自分、長年岡村をガン見してきたので、この企画、マガジンハウスの豪華版みたいだわね(驚、程度で済んでい…

岡村靖幸、満を持してSONGSに登場決定!

SONGS | 第544回 岡村靖幸 | NHK MUSIC|NHKブログ ついに、やっと、いよいよ、満を持して…。 我らが岡村ちゃん、SONGS初登場です。 各テレビ局には、必ずと言っていいほど岡村靖幸を贔屓にしている人達が存在すると思っているのですが、昔からNHKはその見え…

岡村靖幸、4年ぶりのアルバム「操」が凄かった

音楽評論家のご意見を伺いたいと思っていた、ずっと。音楽誌で特集が組まれることを渇望していた。そういう場での高い評価を欲していた。 岡村靖幸が4月1日に、約4年ぶりとなるアルバム「操」を発売した。私は発売からだいぶ遅れてこのアルバムを聴いた。遅…

2019年の読書まとめ。ベスト本10作品はこちら。

今年も残すところあと1週間。今年のベスト本10冊を選んでみました。今年読んだ(というか読み切った。途中で断念したものは除いております)本は111冊。例年並みといったところでしょうか。来年は、いよいよ息子も受験生ですので、ライブ同様、購入す…

オトナにだってサンタはやってくる。宮本サンタよありがとう!

さて、クリスマスイブということで、はりきってブログ2本目。岡村靖幸と並ぶ我が推し、宮本浩次について書こうじゃないか。 まず、今朝寝起きにこんなニュースが飛び込んできた。宮本浩次、サンタクロースに | BARKS震える手で動画にたどり着くと、そこには…

岡村靖幸、ニューアルバム『操』発売決定

さて岡村だ。岡村靖幸だ。岡村ちゃんだ。すでにみなさま昨日の各種音楽情報系ニュースでお聞きのとおり岡村靖幸の新しいアルバムが2020年3月25日に発売になる。アルバムタイトルは「操(みさお)」。岡村本人が名付けたものらしい。アルバム「幸福」に続き、…

今年のライブ、備忘録。

今年行ったライブなど、書いておかないとスルスルと忘れるお年頃なので、その日書いたメモ書きも添えて残しておきます。来年以降数年は節約を強いられる年になるので、熟考の上、厳選してライブに望まなくてはいけない(と思っているのも今のうちだけかもし…

「完全ネタバレ 岡村靖幸『やばいよ!この気持ち。』in中野サンプラザ2日目に行ってきた

ネタバレ多数ですので、ご注意下さいませ。 ※セットリストは一番下に記載してあります。 さて岡村だ。靖幸だ。いわゆる岡村ちゃんだ。 (久しぶりに岡村のことを書くよろこびにうち震えるわ)ほぼ毎年恒例となっている秋の東名阪プチツァー。今タイトルは「や…

読書記録 2019年89〜91冊目

杏の気分ほろほろ (朝日文庫) 作者: 杏 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2019/01/04 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る あっという間にお子さん3人、たくましい母となった杏ちゃん。 旦那さんとの出会いから結婚までの時期と重なっているの…

読書記録 2019年86〜88冊目

カゲロボ 作者: 木皿泉 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/03/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る その人にしか書けない物語というものがある。木皿泉の書く物語が、まさにそれ。一つ一つの物語に、様々な形でロボットが登場する。この非現…

読書記録 2019年83〜85冊目

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ロバート・A.ハインライン,Robert A. Heinlein,福島正実 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2010/01/30 メディア: 文庫 購入: 44人 クリック: 160回 この商品を含むブログ (99件) を見る 一言で言ってしまえば時間旅行モノ…

横山秀夫「ノースライト」

ノースライト 作者: 横山秀夫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/02/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「警察小説ではない」横山秀夫との対峙。一文一文に横山氏の全力が感じられる。それが読む側の重圧にならないのは、ひとえに横山氏の…

All Time Best Album「THE FIGHTING MAN」【デラックス盤】を開封したぜ!え?今ごろ?

All Time Best Album「THE FIGHTING MAN」【デラックス盤】アンコールプレス決定! - エレファントカシマシ 1年半ほど熟成させた。先のブログにも書いたとおり、「自分なんか、まだまだっす」という感覚が常にあり、エレカシに関しては少し寝かせてから映像…

「エビバデ」そして「ベイベ」について考えた

世間様にとっては大したお話ではない。少々話題になっているファンの中での内々の呼び名についてのことを書こうと思う。 岡村ファンは世間から「ベイベ」と呼ばれている。私がファンになった大昔は、この呼び名はまだ存在していなかった。ちなみに岡村も「岡…

「オハラ☆ブレイク'19夏」

宮本浩次ひとり会(仮称)には、起承転結のすべてが詰まっていた。 起承転結それぞれの線をどこでひくのかは全くわからない。わからないけれど、間違いなくその要素は全部あった。 最終的に、観ている側が受け取ったものは巨大だった。 大きな重たい玉手箱をも…

REBORN ART FESTIVAL 2019 「転がる、詩」

Reborn-Art Festival 2019 この日の石巻は暑かった。 宮城もご多分に漏れず、酷暑をむかえていた。 石巻までは仙石線を使った。 一人で電車に乗って石巻に行くのは初めてだ。 東日本大震災の前の年、家族で石巻に遊びに行った。 そして震災の年のGW、妹夫婦…

忌野清志郎ロックンロールショーファイナル

え?今頃?と思いながらも、先日放送されたものを観て、自分なりに書いておかなきゃと思った次第。 ファイナルという文字が悲しくもあり、それにも増してお疲れさまでしたという気持ちが強くもあり。2019年5月4日。雨の予報だった。実際野音の周辺では雨が降…