アイツと、読書と、音楽と

ひと知れず されど誇らかに書け

読書記録 2019年83〜85冊目

 

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

 

一言で言ってしまえば時間旅行モノである。
過去の自分の読書履歴を見返すと、どうやら10年に一度読み返したくなるようだ。
10年も経てば内容はきれいに忘れ去っており、残るは誇り高き愛猫ピートについてのみ。
なぜかこうして再び手に取ってしまうのは、早川書房の表紙のピートの後ろ姿が忘れられないから。
もしあなたがSFを苦手分野として、しかし無類の猫好きであるなら、この作品は必ずSFへの優しき扉となってくれるはず。 

 

 

水曜の朝、午前三時

水曜の朝、午前三時

 

たしか息子が生まれる前の年に出版され、話題になっていたかと思う。
表紙と題名の印象から、まだ自分が読むには早すぎると思い続けて十数年。
年齢を重ねて良かったと思えるのは、本を読む際、その作品の中に自分の身を置く場がいくつも増えたということ。登場人物の気持ちに寄り添うことができるチャンスが増えたということ。
私も少し自分の人生を振り返り始めたということか。
読後、そういう時間をそっと与えてくれる作品。

 

 

屍人荘の殺人

屍人荘の殺人

 

図書館で予約。半年待って495番目に順番がまわってきたので、はりきって二日間で読了。
鮎川哲也賞の受賞の言葉が一番最初のページにあるのがまず少々興ざめ。
とにかく盛りに盛ったという印象。あまり盛られると、いろいろ気が散る。
ミステリーをまだ読んだことがなく、本格派を読む前の準備段階として読むにはいいのかな。はて。
それよりも何よりも映画化なのね。キャスティングを見て驚き。彼をその役に?内容が少し変わるのではないかしら。

神木隆之介「屍人荘の殺人」初映像!葉山奨之、矢本悠馬、山田杏奈ら11名参加 - 映画ナタリー